ヒューマン・ネイチュア


ヒューマン・ネイチュア コレクターズ・エディション Human Nature
 2001年/フランス・アメリカ
 監督 ミシェル・ゴンドリー
 出演 パトリシア・アークエット 、リス・エヴァンス
    ティム・ロビンス




ミシェル・ゴンドリー第1回監督作品。
それから後で知ったが、私が苦手とする「マルコヴィッチの穴」のスパイク・ジョーンズとチャーリー・カウフマンが製作、脚本らしい。しかし、これはなかなか面白い脚本だったと認めます。えらそうに。

この映画は宇宙一毛深い女と、自分を猿だと思い込んでる男、それからマナーに異常にうるさい博士のブラックコメディだ。
物語の始めの方にこんなエピソードがある。人一倍毛深い事を思い悩む女性ライラが、こんだけ毛深いのなら一層野性の動物として生きてゆこう、と森で生活を始めるのだ。この時点でこの映画の発想はぶっ飛んでいると確信する。面白い。んなアホな、と吹き出す展開が多々ある。
登場人物一人一人のキャラクター設定も濃い。もちろん主要3人以外にも面白い人物は登場する。私のお気に入りは、マナーに異常にうるさい博士、ネイサンの実家に養子に来た赤毛の少年だ。チビのくせにやたらと大人びた発言、両親からの気に入られようが面白いし、かわい過ぎる。登場するのは少ししかないが、結構な存在感がある。

そして映像は当時、ミュージックビデオ界で注目を集めていた、ミシェル・ゴンドリーというだけあって美しく不思議な映像になっている。森の場面など、人形劇の様な独特の空気や色になっていて、人間世界とは全くの別世界となって現れている。

この映画を見終わって感じた、この人間の世界の複雑な事。野生までも飲み込んでしまう力を持っている魅惑の世界。いくらこの世の中へ不満を吐いたって、もう逃げる場所すらない。そんな事を考えてしまった。
この様にコメディとはいえ考えてしまう、実は奥の深いストーリーだった。特にラスト、思わぬ落ちなので、ははーっと唸ってしまう。



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posted by iruyak at 2008-02-26 02:04 | Comment(0) | TrackBack(2) |  ≫ は行

ビフォア・サンセット


ビフォア・サンセット Before Sunset
 2004年/アメリカ
 監督 リチャード・リンクレイター
 出演 イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー




「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離」の続編。
前編の記事でも書いた通り、続編を観るのは今回で2回目。初めて観た時は前編を観なかった為に、完全に他人事の様に思えたが、前編を観た後の続編は感慨深いものでした。
長い間閉まって来た二人の感情が、蓋を開けた様に溢れ出たシーンの辺りから、完全に泣いてしまった。結局、それからほぼ最後の方まで泣いていた気がする。

ウィーンで過ごした一夜から9年。ジェシーはあの夜の事を本にし、それがきっかけで二人はパリにある本屋で再会する。
9年も経てば、お互いの生活なども変化していた。しかしあの夜の事は、二人の中に今も鮮明に刻まれている。再会したばかりの二人はおそらくその思いで一杯だったが、それらを直隠しにする様にお互いの事を話続ける。それがとても歯がゆくリアルだ。自分の思いとは裏腹に冗談を言ったり、観ている方には本当の気持ちが伝わって来るので、それがとても痛々しい。
今回も、再会してからジェシーがアメリカに帰国するまでのわずかな時間を、そのまま映画にした、といった感じで二人の会話のみで構成されている。なので前編と同様、二人の気持ちがストレートに伝わって来る。
別れの時間が近づくにつれ、徐々に二人の会話が核心に迫って行く。
記事の始めにも書いたが、この二人の表情や思いを聞いていると本当に泣けてくる。
一夜限りだが縁あって出会った若い二人が、その後の人生を変えるくらいの恋に落ちていた事を知り、胸が締め付けられたのだ。
観ている方は切なくてやり切れない思いを抱くが、だから人生は面白いと感じる。一瞬の出会いでこんな気持ちを抱いたりするのだから、人生は一寸先も何が起こるか分からない。だから面白い。
確かに、二人を出会った時のあの瞬間に戻してあげたいと感じたが、この映画が終盤に差し掛かるにつれ、出会えて良かったという思いでいっぱいになる素敵なラストだった。
この物語はまだまだ続いていく気がして仕方がない。また10年後にジェシーとセリーヌに再会出来たら、と淡い期待を抱いた。

9年前別れ際に交わした6ヶ月後の再会の約束について、この記事では触れてませんが、その真相は是非映画を観て確認して下さい。



終盤、セリーヌが歌う「ちょっとしたワルツ」




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posted by iruyak at 2008-02-20 23:13 | Comment(3) | TrackBack(2) |  ≫ は行

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離


ビフォア・サンライズ 恋人までの距離 Before Sunrise
 1995年/アメリカ
 監督 リチャード・リンクレイター
 出演 イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー




実は以前、この映画の続編を先に観てしまっていた。しかも前編があるとも知らず、独特のいい雰囲気を持った素敵な映画でした、とそのまま放置していた。数ヶ月後知人によってその事実を知らされ、観たい観たいと思いつつも、今日に至る。
そしていよいよ前編を鑑賞出来る時がやって来た。期待しちゃいかんと思いつつも、期待大で鑑賞。結果、予想以上に良いものでした。
何故続編から観てしまったのか!と悔いるが、仕方が無い。

舞台はウィーン。旅の途中で出会った男女の恋物語。かなり簡潔にまとめればこんな感じだが、この映画の特徴として、その男女がただひたすらお互いの事を話しながら、ひたすらウィーンの街を散策する、その様子のみで映画が成り立っている。それが妙にリアルで、二人の心の動きが繊細に伝わって来る。
始めは全くの他人だけに気まずさがあるが、それも初々しく、時間を経る毎にどんどん距離が縮まって行く。観てるこっちは気が気ではない。

ふと、現実世界でもこんな事があるんだろうかと考えてしまったが、今も世界のどこかにこんな出会いが訪れている、と思いたい。そう考えた方が夢があり、明るい気持ちになる。

私は続編を観た後での鑑賞だったので、二人にとってこの出会いというものが、どんなものだったのか分かっていたけれど、前編のみを観た方はどう思われたんだろうと興味がある。どうせ一時の気の迷いだろうと冷めた目で観た方も居るんじゃないか、と思う。

どちらにしろ、私はかなり突き動かされたものがありました。
心に残る場面もいくつかある。
街のレコード屋にて、二人がレコードを試聴する場面等はもどかし過ぎて、恥ずかしくて観ていられなかった。といいつつも、しっかりと脳裏に焼き付いてる。
レストランでの電話遊びの場面などは、強烈だった。演じてる二人にも感心する。リアル過ぎる。たった一日の出来事とは思えないくらいの気持ちが溢れ出ていて、少し泣けた。
是非もう一度続編を拝見したい。



レコード試聴 Kath Bloom / Come Here




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posted by iruyak at 2008-02-14 05:56 | Comment(2) | TrackBack(2) |  ≫ は行

バス男


バス男 Napoleon Dynamite
 2004年/アメリカ
 監督 ジャレッド・ヘス
 出演 ジョン・ヘダー、アーロン・ルーエル
    ジョン・グリース




世でゆう秋葉系の冴えない男子高校生の話だが、これが最高におもしろい。
主人公ナポレオン・ダイナマイト(名前からして期待をしてしまう)は、学校でも周りの同級生等にいじられっぱなし。隣の席の子に理不尽な蹴りを入れられたり、廊下にてすれ違い様に突き飛ばされたり、軽い嫌がらせを受け続けている。しかしナポレオンは存外飄々としていて、映画の中でもその嫌がらせ等は面白い要素の一つとして扱われている。
またそんな風体でも、周りを気にしない我が道を行く感じがさっぱりしていて、観ている方も気持ちがいい。ただの鈍感なのかもしれないが、その鈍感さがナポレオンの魅力だ。

そして何よりナポレオンには、奇跡的なタイミングでシュールな笑いの神様が降臨する。
例えば一世一代のチャンス、女の子とダンスパーティにていい雰囲気になっている時、そんな時も天井からぶら下がっている飾り物の星が頭に突き刺さっていたりと、フッと吹き出す瞬間が幾度となく訪れる。
私のお気に入りは体育の時間に、相手のいないナポレオンが編み出した一人ボール遊び。それから家の電話機と受話器を繋ぐ線の並々ならぬ長さ。気になって仕様が無い。

そんなナポレオンの何気ない毎日だが、ちゃんとストーリー性もあるし、周りの登場人物も濃いキャラクターが多いので、最後まで飽きさせる事のない映画だった。



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posted by iruyak at 2008-01-29 02:13 | Comment(0) | TrackBack(0) |  ≫ は行

パルプ・フィクション


パルプ・フィクション Pulp Fiction
 1994年/アメリカ
 監督 クエンティン・タランティーノ
 出演 ジョン・トラボルタ、サミュエル・L・ジャクソン
    ブルース・ウィルス




いやーおもしろかった。pulp fictionとは「くだらない話」という意味らしいが、いやいや私にはその抜けた感じがとても良かった。今まで、クエンティン・タランティーノ監督の作品に、一切興味が湧かなかった自分を悔やむ。(これ以外がどんなものなのかは、全く知らないが)

話は、短いストーリーがいくつか合わさったオムニバスといった感じだが、全て同じ一つのギャングの中で起こっている話だ。一見グロテスクで、大事なんだが、要所要所に笑えて、見終わった後はコメディを見た時の爽快感が残った。
出演者もいい味が出まくっていた。ブルース・ウィルスで笑えたのも初めて。本人は至って真面目な渋い顔なので、余計面白い。一番のお気に入りはやはりジョン・トラボルタ。何とも憎めない性格のギャング、ビンセントを好演していた。サミュエル・L・ジャクソン演じるギャングとも、かなりいいコンビだった。

あとで確認するとこの映画が2時間半だった事に驚いた。はじめに流れを掴むまでは少々戸惑ったが、掴んだ後はどんどん物語の世界に引き込まれていった。もう一度観たくなる映画、これは。






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posted by iruyak at 2008-01-07 01:58 | Comment(0) | TrackBack(1) |  ≫ は行

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